一般社団法人 明専会

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明専会報(第923号):お勧め記事のご案内(1)

2023/04/17 文責者:明専会広報部会

第923号(2023年3-4月号)のお勧め記事の1つは、明専会報第919号(2022年7-8月号)より新連載となっている「新米鍼灸師奮闘記」です。今回が3回目の掲載です。
是非ご覧ください。


【新米鍼灸師奮闘記(3)】
一、鍼灸師への道(その三) 

(一財)ファジイシステム研究所理事長 山川 烈(子44)

【専門学校の授業内容】
専門学校夜間コースの授業は、前回にも述べたように、18:20~19:50と20:00~21:30の二コマ授業が週に3日間(火、木、土)であるが、週に5日間の昼間コースと同様の教育課程をこなすために、春休みや夏休みがない。座学や実習の年間時間数についても、両コースは全く同じである。
 座学は、クラスの定められた教室で行われる。授業内容は、大きく西洋医学と東洋医学に分かれる。
 西洋医学の基本となる「解剖学」(331ページ)と「生理学」(317ページ)、「病理学概論」(113ページ)、さらにはいろんな病症の診断に必要な「臨床医学総論」(294ページ)、「臨床医学各論」(345ページ)、「公衆衛生学」(259ページ)、「リハビリテーション医学」(247ページ)などがある。
 東洋医学関連の授業では、陰陽説・五行説をベースにした「東洋医学概論」(330ページ)、十四経脈上の経穴(ツボ)と奇穴の合計約四〇〇個の経穴に関する「経絡経穴概論」(247ページ)、「はりきゅう理論」(111ページ)、「東洋医学臨床論」(180ページ)などがある。
 以上の教科に、関係法規(206ページ)を加えた内容を、およそ2年間で修得し、3年生では、主に国家試験の準備に入る。したがって、3年生では、ほぼ毎月1回、国家試験と同じ形式(マークシート方式の四択問題)で模擬試験が行われる。そして、3年生の2月には卒業試験(正式呼称は卒業試験ではなく総合演習)があり、これに合格しないと卒業できないし、当然のことながら、国家試験も受験できない。この卒業試験には再試験も、追試験もない。一発勝負である。在校生にとって、国家試験と同じくらい重大なイベントなのである。筆者は、まさか、この非情な卒業試験で2回も不合格になり、2年間留年することになろうとは、夢にも思わなかった。
 座学に対して実技は、鍼や灸に関する実習を含め、「基礎実技1~5」、「臨床実技1~4」、「応用実技1~5」、「取穴実技」、「臨床実習」など、それぞれ設備の整った実技室で行われる。
 以上の教科のほか、筆者の属していたスポーツ鍼灸学科では、スポーツに関連する科目として「保健体育演習1」(スポーツアロマ)、「保健体育理論2」(スポーツコーチング)、「保健体育演習2」(スポーツ傷害時のテーピング)など、スポーツに関連する特殊な教科があったので、通常の鍼灸学科よりも幅広く学べたような気がする。
 これら実技科目に関しては、各専門学校内で教育と試験が行われ、国家試験の対象とはなっていない。これは、自動車の運転免許を取得する際に、実技に関しては、公安委員会指定の自動車学校で教育と試験を受け、学科試験だけを、各地域の自動車運転免許試験場で受験するのと似ている。

【筆者の入学動機となった東洋医学とは?】
一般の学校教育では、小学校から大学院に至るまで、西洋医学的知識を学ぶことはあっても、東洋医学的内容について学ぶことはほとんどないと思う。したがって、筆者が学びたかった学科目は東洋医学である。
 専門学校における東洋医学の教育は、・・・・・・・・


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